2026年(令和8年)の制度改正まとめ(年金・社会保険・雇用保険・税)

2026年(令和8年)は、働きながら受け取る年金、毎月の給与からの天引き、失業手当、医療費の自己負担の上限、所得税の控除が変わります。施行日の順に「何が・いくらに」なるかを並べ、自分の場合の額を確かめられる計算ツールにつなげています。

最終確認: 2026年10月21日

2026年はいつから何が変わる?(施行日順の一覧)

いつ何がどう変わるか(押すと説明へ)
4月在職老齢年金の基準額 51万円 → 65万円
60歳以降も厚生年金に入って働き、老齢厚生年金を受け取る人
4月分〜子ども・子育て支援金の徴収が始まる(支援金率 0.23%。5月の給与天引きから)
会社の健康保険(被用者保険)に入っている人。国民健康保険などは市町村などが決める額
8月1日失業手当(基本手当日額)の上限額・下限額の引き上げ(下限 2,411円 → 2,562円)
離職して雇用保険の給付を受ける人
8月診療分高額療養費の月の上限額の引き上げと、年間上限の新設
医療費の自己負担が高額になった人(70歳未満の例で説明)
12月1日基礎控除が最大 104万円、給与所得控除の最低保障額 65万円 → 74万円(令和8年分の所得税)
所得税を払う人。会社員は12月の年末調整で精算

いずれも2026年。

在職老齢年金の基準額はいくらに?(2026年4月から65万円)

60歳以降も厚生年金に入って働く人は、賃金(総報酬月額相当額)と老齢厚生年金(基本月額)の合計が基準額を超えると、超えた分の半分の年金が止まります。この基準額が、2026年4月から月51万円から65万円に引き上げられました。

日本年金機構の早見表では、例えば基本月額が10万円の人の場合、年金が全額支給となる総報酬月額相当額は41万円から55万円に引き上げられることになります。年金が止まっていた人のうち、合計が65万円以下になる人は全額を受け取れるようになりました。

これからの予定: 厚生年金の標準報酬月額の上限(今は65万円)が、2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円と段階的に引き上げられます。

出典: 日本年金機構「在職老齢年金制度が改正されました」「在職老齢年金早見表」、厚生労働省「厚生年金等の標準報酬月額の上限の段階的引上げについて」(2026年10月21日確認。リンクはページ下の出典一覧)

子ども・子育て支援金はいつから・いくら天引き?(2026年4月分から0.23%)

児童手当の拡充などの財源として、医療保険の保険料と一緒に「子ども・子育て支援金」が集められるようになりました。会社の健康保険(被用者保険)に入っている人は、こども家庭庁によると、令和8年4月の保険料(5月の給与天引き)から拠出し、2026年度の一律の支援金率は0.23%です。支援金額(月額)は標準報酬月額 × 支援金率で、本人と会社が半分ずつ負担します。

例えば標準報酬月額30万円の人は、300,000円 × 0.23% = 690円で、本人の天引き額はその半分の345円です。ボーナスからも支援金が集められます。

国民健康保険の人は住んでいる市町村が定める条例に基づき、後期高齢者医療の人は都道府県の後期高齢者医療広域連合が定める条例に基づいて、所得などに応じて額が決まります(0.23%の率は会社の健康保険の率です)。

出典: こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」「支援金制度の概要(FAQ)」「被用者保険加入者向けリーフレット」(2026年10月21日確認。リンクはページ下の出典一覧)

失業手当の上限額はいくらに?(2026年8月1日から)

雇用保険の基本手当日額(失業手当の1日あたりの額)の上限額・下限額は、毎年8月1日に賃金の変動に合わせて見直されます。2026年8月1日からの額は次のとおりです。

離職時の年齢基本手当日額の上限(変更前 → 変更後)
29歳以下7,255円 → 7,450円
30〜44歳8,055円 → 8,270円
45〜59歳8,870円 → 9,110円
60〜64歳7,623円 → 7,830円
下限(全年齢)2,411円 → 2,562円

65歳以上で離職した人が受け取る「高年齢求職者給付金」(基本手当日額の30日分か50日分の一時金)は、29歳以下と同じ上限が使われ、日額の上限は7,450円です。

出典: 厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」(2026年7月31日公表)、雇用保険法 第37条の4(2026年10月21日確認。リンクはページ下の出典一覧)

高額療養費の上限額はいくらに?年間上限とは(2026年8月診療分から)

1か月の医療費の自己負担が上限額を超えると、超えた分が払い戻される高額療養費の上限額が、2026年8月診療分から引き上げられました。例えば70歳未満で標準報酬月額28万〜50万円(年収約370万〜約770万円)の区分ウの人は、

あわせて、8月から翌年7月までの自己負担の合計に年間の上限ができ、月ごとの自己負担額が積み上がっても、年間の上限額に達した後は、それ以上の分が払い戻されます(区分ウは年53万円)。

これからの予定: 2027年8月からは、所得区分をより細かく分ける見直しが予定されています。

出典: 厚生労働省「高額療養費制度の概要」「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(2026年10月21日確認。リンクはページ下の出典一覧)

所得税の基礎控除はいつから104万円?(令和8年分・12月の年末調整で精算)

国税庁によると、基礎控除の引上げなどの改正は、原則として令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税に適用されます。令和8年11月までの源泉徴収(毎月の天引き)の事務は変わらず、会社員は12月の年末調整でまとめて精算されます。

令和8年分の基礎控除
合計所得金額基礎控除
489万円以下104万円
489万円超
655万円以下
67万円
655万円超
2,350万円以下
62万円
2,350万円超
2,400万円以下
48万円
2,400万円超
2,450万円以下
32万円
2,450万円超
2,500万円以下
16万円
2,500万円超0円

給与所得控除の最低保障額も、65万円から74万円に引き上げられました。控除が増えると所得税が減ります。ふるさと納税の控除の上限額の目安も、所得税率の区分が変わると変わる場合があります。

出典: 国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」、タックスアンサー No.1199 基礎控除(2026年10月21日確認。リンクはページ下の出典一覧)

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